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Posts from March 2007

DEBUSSY:SUITE BERGAMASQUE. CLAIR de LUNE.

ベルガマスク組曲 「月の光」 Clair de lune.

ドビュッシーの作品中、間違いなく、もっとも知られている曲です。 この曲はポール・ヴェルレーヌの詩集「艶かしき宴」のなかの「月の光」に想を得て作曲されたものです。
原典の詩を原文と共にGALERIE PINK MOZARTに掲載していますので、どうか、ご参照下さい。


  3_Clair de lune. Andante très expressif. Des-E-Des. 9/8.
  72bars. [duration=4:00]
  春秋社版 ドビュッシー集1

 transcrit par PINK MOZART(2007)

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DEBUSSY:SUITE BERGAMASQUE. PASSEPIED.

ベルガマスク組曲 「パスピエ」 PASSEPIED.

パスピエは本来3拍子のフランス・ブルゴーニュ地方に伝わる古典舞踊形式の名ですが、ドビュッシーは4拍子で作曲しました。この曲も「月の光」と同じく、現在では、あらゆるシーンで使用される人気の高い曲です。メランコリックで優雅な旋律を、スタッカートの軽快なアルペッジオが支えています。


 4_Passepied. Allegro ma non troppo. fis-As-fis. 4/4.
  156bars   [duration=3:51]
  春秋社版 ドビュッシー集1

 transcrit par PINK MOZART(2007)

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Saint CLAUDE.

Tsunami_by_hokusai_19th_century

1862年8月22日、パリ郊外の町Saint Germain en Laye(サンジェルマン・オン・レイエ)の陶器商の長男として生まれる。

10歳でパリ音楽院に入学、在学12年間でピアノ、作曲では一度も一等賞を受賞せず、一等賞を得たのは、ソルフェージュと伴奏法のみ。

24歳でローマ大賞を受賞(これは作曲家に与えられる年一度の「芥川賞」みたいなモノです)

26歳で(習作は別にして)最初のピアノ連作「アラベスク第2番」にて当時厳禁であった、平行五度進行(当時どころか、私が学んだ和声のクラスでも、うっかり平行五度進行をやらかすと、罵詈雑言を浴びせかけられ、あげくに教室を蹴り出されました)を大胆に取り入れる。

一時はワグネリアンとなる、が後年、熱は醒める。

マラルメ、サティらと親交があった

後年、彼の作品には教会旋法、全音音階、五音音階、東洋五音階など、多種多様な旋法が取り入れられ音楽における印象主義の確立者となる。 代表作は管弦楽のための三つの交響的素描「海」

89年前の今日、1918年3月25日、クロード・ドビュッシーは直腸ガンにより55歳で生涯を閉じる。庶民的な「ペール・ラシューズ墓地」(ここはパリ市における「捨て猫」のメッカ)に葬られるも、3年後「パッシー墓地」(パリ一番の高級住宅地域にある墓地)に再埋葬される。

そのドビュッシーが葛飾北斎の浮世絵に感動したとしても少しも不思議ではありません。「富嶽三十六景」の「ツナミ」に強い衝撃とインスパイアを受けて作曲したのが、交響的素描「海」だと教わりましたが、どうも、これは眉唾らしいです。 それよりも、どのようにしてヨーロッパの人々が最初に「浮世絵」に接したか?のエピソードとして定着している、当時、彼の地では垂涎の的であった「伊万里焼」「有田焼」を日本から送り出すときに梱包の「緩衝材」として、手近に山のように余っていた「ホクサイ」とか「ヒロシゲ」なんていうショーもない流行絵を詰め込んだものが、荷受人は梱包を開くと、陶磁器が非常に精緻な芸術作品に包まれて送られきたのに驚愕した。ということになっていますが、これも、どうもマ・・・ くさいお話です。

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RAVEL:MENUET ANTIQUE.

モーリス・ラヴェル:「古風なメヌエット」 (1895)

Edition_enoch005_3 本日のプログラムは「古風なメヌエット」 
原曲は2手ピアノ曲です。
ラヴェル20歳の時の作品。彼が影響を受けた友人のスペイン人ピアニスト、リカルド・ヴィニェスへ捧げられています。 この曲は1899年にヴィニェスにより初演され、原曲の作曲から34年の時を経た、1929年、作曲者自身の編曲により管弦楽版が発表されました。 ラヴェルのopus2であり、ピアノ曲、管弦楽曲ともに現在でもよく演奏される小品です。 管弦楽版のほうはラヴェルによって中間部の楽想が少し拡大されていますがPINK MOZART版はピアノ版に準拠し製作しました。 「古風なメヌエット」はもっとも基本的なA-B-Aの3部分によって構成されています。 まったくどうでもよいことなんですが、こういう構成様式を我々は「三部形式」と呼んでおります。 編曲しなきゃならない曲が「三部形式」の曲だとわかると、なんだか、すっかり忘れていたヘソクリの福沢先生を久しぶりに開いた本の中で見つけたように嬉しくなります。いや、それ以上だ、「生きていて、こんなに幸せなことはない」ってくらい狂喜します。 なんでか?と申しますと、AとBの部分さえ編曲すれば、あとは「ダ・カーポ」記号をBの最後に書いて、Aの最後に「フィーネ」と書いとけば「一丁あがり!」です。 別に三部形式だからといって編曲料を値切られることはありませんから、大変にお得で大いに手間の省ける楽曲形式ゆえに、私は愛してやみません。
(イメージは非常に優雅なフランスENOCH社のピアノ版楽譜の表紙です)

【追記】2007年8月5日に管弦楽版に基づいたPINK MOZART編[version 2]を公開いたしました。

 
    Maurice RAVEL. MENUET ANTIQUE(1895)
    fis-Fis-fis. 3/4
    124bars in notation, actual 146bars.
    édition=ENOCH.     [duration=6:01]

    transcrit par PINK MOZART(2007)

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DUO? DUETTO?

ピアノ連弾と2台ピアノ

《注=この記事公開当初に掲載していたERARD社製DOUBLE PIANOの貴重な写真は著作権上の問題があり、現在では公開しておりません。どうか御了承ください》

一台のピアノに二人の奏者がならんで座り音楽を演奏することを「ピアノ連弾」といいます。 鍵盤に向かって右に座る奏者をPRIMO(プリモ=主席) 左の奏者を(SECONDO=次席)と呼び鍵盤に相対する位置関係上PRIMOが高音部を、SECONDOが低音部を担当することになりますから必然的にPRIMOが旋律を、SECONDOが伴奏部分を担当することが多くなります。 ピアノの「おさらい会」ならともかく、演奏会ではこの二人が途中で入れ替わることはありません。 この場合、どちらかというと技量が上の人が伴奏部のSECONDOを担当し、建物で言うと基礎部分をしっかりと固めた方が演奏は安定します。

「2台ピアノ曲」は二人の奏者がピアノ一台ずつの全鍵盤を自由に演奏し着座位置に由来する旋律、伴奏あるいは主従の制限がありませんから、PRIMO.SECONDOという呼び方はせずにPIANO1.PIANO2となり、たとえば旋律をPIANO2が先ず提示し、その応答をPIANO1が引き継ぐなど、役目は曲の中で何回も入れ替わり二人の立場は対等となり、連弾よりは声部も重厚な作曲が可能な、格段と高等な音楽表現が可能となる演奏形態です。

問題はその「連弾」と「2台ピアノ」の呼び方。連弾がDUO(デュオ)で2台ピアノはDUETTO(デュエット)という人と「いや、それは反対で連弾がDUETTOで2台ピアノがDUOだ」と思っている人数が、ほぼ拮抗しています。楽典によれば「2台のピアノを
二人で演奏するのがDUO」という規定があるにはあるんですが、なに、これは辞典に書かれているだけで、巷では相変わらずDUO.DUETTOの論議は喧きものがあります。 例外的に楽器の2重奏をDUO、声楽の2重唱をDUETTOと呼ぶ慣習はありますが、本来DUO.DUETTOの違いは演奏形態の違いを指すものではなく、DUOよりも規模の小さい、あるいは演奏時間の短いものがDUETTO. これはSONATAに対するSONATINE(A)と同じようなもので言語学的には「DUETTO. SONATINEはDUO. SONATAの示小形である」と申します。

現在ではピアノに関しては大変に紛らわしいので、すくなくとも楽譜出版および演奏会プログラムに関してDUO.DUETTOの呼称は用いられない替わりに連弾曲を「4手ピアノ曲」 2台ピアノ曲を「2台4手ピアノ曲」と呼ぶように統一されています。 「6手ピアノ曲」「2台8手ピアノ曲」の楽譜も存在しますが、多くは作曲者が6手、8手のために書いたものではなく、分厚い声部の管弦楽曲を手軽にピアノで演奏するために第三者によって編曲されたものが数多く出版されています。(なにも4人が4人ともピアノなんか弾いてないで、そのうち一人でも太鼓かトライアングルなりタンバリンでも打ち鳴らしてりゃ「音楽の興がいや増す」に違いないんですが)

演奏会で2台ピアノ曲をプログラムに取り上げる場合、二人の奏者の関係が師弟や年齢差がある場合は、あんまり問題は起こらないんですが、たとえば、音楽学校の同級生同士が2台ピアノ曲を演奏する場合、昨今では2台のフル・コンサートピアノが備えられているホールは珍しくも何ともありませんが、一台はスタインウエイで、もう一台がヤマハかカワイ(この両者とも世界一流のすばらしいピアノです)であることが多く、2台ともスタインウエイってことはまずありません。(スタインウエイを使うとなると使用料は国産の大体2倍に設定されていますし、国産ピアノでしたら懇意の調律師に頼んで調律料を値切ったり、ケチったりすることもできますが、スタインウエイの調律はホール指定の調律屋にしかいじらせないケースが多くてドえらく、高いものにつきます) そこで、どっちがPIANO1で、どっちがPIANO2を弾くか?なんて根本的な音楽上の問題はそっちのけで、どっちがスタインウエイを弾くか? をめぐって、まま、取っ組み合いの大喧嘩になったりしますが・・・・ これは楽屋裏の内緒話です。

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DEBUSSY:PETITE SUITE. EN BATEAU.

Un_pont_sur_la_seine

クロード・ドビュッシー「小組曲」■第1曲 En bateau. 「小舟にて」 

本日のローンチはドビュッシーの「小組曲」全4曲。
ドビュッシー26歳(1888)の作品で、形成期における秀作です。原曲はピアノ連弾曲ですがPINK MOZART版「小組曲」はHenri BÜSSER編の4手2台ピアノ版に典拠しています。
(オンリ・ビュッセール編曲版 édition=Durand.1904)

つねづね私が不思議に思うのが、この題名の「小舟にて」  En bateauには「舟遊び」の意がありますが仏語ではQE2、ノルマンディ号や戦艦大和もやはりBateauです。 実はこの「小舟にて」と第2曲の「行列」はポール・ヴェルレーヌの詩集「艶やかしき宴」(Paul VERLAINE:FÈTES GALANTES.1869)にインスパイアされ作曲されたもの。その堀口大學先生訳では「舟の上にて」になっているのですが、なぜ「小舟」なのかな?

(原典の詩をGALERIE PINK MOZARTに掲載しています)


 1_En bateau. Andantino. G-D-G; 6/8.
 109bars.   [duration=3:41]
  transcrit par PINK MOZART(2007) 

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DEBUSSY:PETITE SUITE. CORTEGE.

■第2曲 Cortège. 「行列」
「行列」ねえ? ふ~ん、 Cortège.は仏和辞書では確かに行列という意味ではありますが、仏語の楽曲の題名としては4拍子系の「行進曲」にひろく用いられます。堀口先生の日本語訳題名は「お供の者ども」であり、活き活きと詩の内容が反映されています。この2つの詩と、曲名「小舟にて」への私の見解は後日、稿を更めて紹介いたします。

(原典の詩をGALERIE PINK MOZARTに掲載しています)


2_Cortège. Moderato. E-A-As-E; 4/4.
 63bars.     [duration=2:59]
  transcrit par PINK MOZART(2007)

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DEBUSSY:PETITE SUITE. MENUET.

■第3曲 Menuet. 「ムニュエ」
メヌエット=円舞曲と訳されがちですが近代以降は「ワルツ」と共に単に3拍子の曲の題名として定着しました。 ちなみに仏語でMenuetはムニュエと発音します。 ピアノで演奏するときは、あんまりベタベタと感傷的にテンポを揺らすことなく、哀愁を帯びつつ、あっさりインテンポで表現するに限ります。


3_Menuet. Moderato. e-D-e; 3/4.
 88bars.     [duration=3:21]
  transcrit par PINK MOZART(2006)

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DEBUSSY:PETITE SUITE. BALLET.

■終曲  Ballet.  「バレー」舞踊黙劇のバレーの意味。フィナーレの全員の踊り、華やかな大団円のイメージです。「小組曲」はビュッセールによる管弦楽版の編曲もありますが、ドビ大先生はあんまりお気に召してはいなかったようです。私の「えれきてる版編曲」なんぞ、もしあの世に届こうものならば、悶絶し、必ずや「復活」あそばされるに違いありません。


4_Ballet.  Allegro giusto.D-G-D; 2/4-3/8-2/4-3/8.
 169bars    [duration=3:02]
 transcrit par PINK MOZART(2006)

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PIERNE:PRELUDIO et FUGHETTA.

Deux_femmes_8
(初夏、Tuileries庭園にて)CONTAX-RTS PLANAR.85mm

G.ピエルネ「プレリューディオとフゲッタ」

ARCHIVES PINK MOZARTの記念すべき開幕に、ガブリエル・ピエルネの「プレリューディオとフゲッタ」を選びました。原曲は2Flutes, Oboe, Clarinet, F-Horn, 2Bassoonsの変則的な木管7重奏です。 SOCIÉTÉ MODERNE d'INSTRUMENTS à VENTS(近代管楽器協会)の委嘱により作曲され1904年3月14日、同協会の演奏会で初演されました。
おそらくは当夜の出演者全員で演奏会の開幕を飾るための変則的な編成となったのでしょう。編曲して再認識したのですが、この編成はかなり高音域に偏りがあり演奏効果が悪い。安定した音響を得るにはフルートを一本に減らし、クラリネットとホルンを2本に増やし、できればコントラ・バスーンかバス・クラリネットを加えればちょうど良くなりそうです。

ピエルネの作曲した「誰でも知っているメロディーは?」 いくら考えても思い浮かびませんが、「奇想的即興曲」はハープの演奏家、愛好家には珠玉の名曲として知られています。
印象派には属さず、フランス・ロマン派の大家として数多くの、やや通俗的な室内楽曲と、大規模な舞台音楽の作曲家として、また、コンセール・コロンヌの偉大な指揮者として人々に親しまれ、1937年、PARISに没しました。

この「プレリューディオとフゲッタ」が現在ではほとんど顧みられない理由として、前記の音響バランスの問題、6分弱という、なんとも演奏会プログラムに取り上げにくい演奏時間ともう一つ、どの楽器も高速で無窮動的なパッセージが三度・四度の上級アルペッジオ・エチュードのようにややっこしく縺れていて、唯一持続音を保持するホルンは唇と体力に非常な負担がかかる演奏難度の高さにあるのかもしれません。

それでも、音を煌めくようにちりばめたメランコリックなテーマから少し緩徐で牧歌的な中間部、再現部を経て暗澹たるコーダで締めくくられる「プレリューディオ」 一転、明るい平行転調し軽やかにユーモラスに、そしてノスタルジックに音の絡み合う「フゲッタ」ともフランス音楽エスプリの精華です。

いくら「近代管楽器協会」の面々が名人揃いとしても、一世紀も前に、この曲の初演は、ちょっとばかり骨がおれたことでしょう。                 うまく吹けたのかなァ?

【追記】8月11日に新音源Re-MasterのVERSION2を公開しました。

    
  Gabriel PIERNÉ. Préludio et Fughetta.op.40-1,(1904)
  Allegro-Fughetta scherzando. c-Es. 2/4 total 262bars.
  édition=J.HAMELLE/IMC.
  transcrit par PINK MOZART(2007)  [duration 05:33]

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ARCHIVES PINK MOZART

Brochettes_2
(カルチェ・ラタンのギリシャ料理店に並ぶ食材)

Salutation from PINK MOZART.

ARCHIVES PINK MOZARTでは私、ピンクモーツアルトがココログWeblogの場をお借りして、おもにフランス近代音楽を身近に感じていただこうと、DTMでユーモラスに表現したMP3ファイルを公開してゆきます。

もともとのMP3はOCNブログ人「あこさん」のもぐらスコープ左サイドバー「もぐらスコープFREE MP3」をお借りして、不定期にMP3ファイルを公開していたのですが、たちまち母屋を圧迫するディスク容量に達し、昨年の10月頃から「立ち退き」を準備をしていましたが、いざ、こうしてMP3専用のWeblogを開設してみますと、Blog閲覧用のBGMとして各曲が3分程度のものばかりを製作していましたので、たちまちBlogの「主菜」となりうる作品が無いことに気づき、あわてています。

MP3公開は完全に不定期となりますが、週に一度は楽屋裏のおかしな話を投稿して、みなさまに愉しんでいただこうと思っています。 どうか、末永く、おつきあいのほどを。

                                 2007年春、PINK MOZART

Maurice RAVEL.2éme mouvement de Sonatine.(1905)
Mouvement de Menuet. Des-As-Des. 3/8  82bars.
édition=Durand. transcrit par PINK MOZART(2006)

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