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FIP.

En_avenue

世界で一番すてきな放送局

フランスの大統領選がちかづくと、いつも、ある放送局のゆく末について心配したことを思い出して笑い転げてしまいます。PARISにFIP(フィップ=FRANCE INTER PARIS)というFM放送局があり、朝7時から夜の11時までフレンチPOPS、世界中のPOPS、シャンソン、ロック、時にはJ-POPにまざって突然クラシック音楽も流れる、ようするに何でもアリの放送局です。 基本的に「おしゃべり」は少なく思いついたように、交通情報、天気予報、パリと近郊のイヴェント・コンサート情報などとニュースが音楽にかぶさって一時間に数回程度、短く流れるだけです。フランス語がわからなくても、実に楽しい選曲で一日中楽しめます。またフランス語が理解できるならその女声の美しい首都圏フランス語に聴き惚れてしまいます。口調もアナウンスというよりは「おはよう、今日はいい天気ね、でも冷えるわね~」「いま、ペリフェリック(パリ環状自動車道)の外回りポルト・マイヨで車が燃えてるみたい、だいぶ渋ってるから早めに降りた方がいいわよ」「今日のサル・プレイエルのコンサートの当日券は残念だけど売り切れたみたい」ってな感じです。 不思議なことにマジメなニュースの途中でアナウンサーが突然「ギャハハハハハ」などと、吹き出して、原稿読みが中断してしまう「放送事故」がじつに頻発します。 フランス人曰く FIPではアナウンサーがニュース読みに入ると副調整室のスタッフ全員あらん限りの策略をもちいてアナウンサーを笑わせて放送を中断させるのが「義務」とされているらしいのです。

ある年、夏時間へと変更になる日、朝からFIPはイヤにマジメに毎正時「ただいま7時です」「ただいま8時です」と、時刻を宣言していました、いつもなら「今8時を4分すぎたわ」とか「もうすぐ9時よ」と時報にかんしてはチョーぞんざいなFIPも夏時間へ移行する日くらいはちゃんとやるんだなと、感心し、そして、まんまとダマされました。たまたま時間変更日と日曜日と4月1日が重なり、前日までの冬時間の時報を一日じゅう流し続けたFIPの面目躍如です。パリ市はすくなからずの混乱に陥りましたが「FIPがやりやがった」と諦めています。 こういうことは放送局として「あるまじき行為」「反社会的行為」いや「犯罪行為」のような気がしますが、パリの人たちはただ、おもしろがっております。

現ジャック・シラク大統領の前はフランソワ・ミッテラン率いる社会党が政権を握り一時期、企業国営化の嵐が吹き荒れました。航空機や自動車会社が国営化されようと何らの痛痒も感じませんが「もしFIPが国営化され、牙を抜かれて普通の放送局になったらつまんなくなるなぁ」と危惧しましたが、これは完全なる杞憂でした。なぜなら、このふざけた放送局FIPはもともと「フランス国営国内放送局部門」の「パリ放送局」でした。

このFIPはインターネットで本国と約3分遅れでストリーミング配信されています。ポータルサイトでRADIO FRANCEを検索して入るか、右サイドバーのLINKSのSite Cafe Riasさんのサイトからも入ることができます。

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Comments

Site Cafe Riasさん

事後承諾で申し訳ないのですが、本日FAVORITE STATIONSのページにLNKINGいたしました、お許し願います。

FIPのように時間枠が無く一日中音楽を流しているところは、それでいいんでしょうが、国営TVなんかも新聞やTV雑誌に掲載される時間枠も「原則として」にすぎないんですよ。生討論番組が白熱して30分くらい後枠を「押す」ことなんかしょうっちゅうですから最初の内はあきれちゃいました。

いまはEC全域一斉に変更されるんですけど、むかしは大陸と英国の時間移行日が違っていて、そのずれた期間にロンドンに渡ったことがあります。さあ、夕食にと町にくり出すと、どこも閉まっていて欠食になった経験があります。英国も夏時間だと思ったら、まだでした。つまり私の時計が一時間遅れていたんですね。

前に社会党政権になったときは1フラン=50円が暴落して、ついに20円を割り込む外国人にとっては夢のような事態が起こりましたが、今は欧州共同通貨ですから、美人大統領が誕生し、どんなに失政をやってくださっても、フランスからの輸入製品(特に楽器とか楽譜)の値段が下がりそうもないのが残念です。

Posted by: PINK MOZART. | Wednesday, 18 April 2007 23:04

わお!
本文中でじきじきのおすすめ、ありがとうございます。

時間に関しては、日本の大手放送局は厳密すぎるかも知れませんね。
渋谷に本部がある某有料半国営放送局は別としても、民放はもう少し大らかでもいいような気が。
が、同じ日本国内でもコミュニティFMになると、そうでもないようで、定時から数分遅れで番組が始まることもしばしば。
また以前、海外ラジオ局をネットで聞いてたら、番組終了後、時報までの時間が20秒くらい余ってしまったり(当然その間は無音)、時報に続く定時ニュースがなかなか始まらずに、その後いきなり慌てた調子でニュースが始まったことも。
それにしても、夏時間がある国の放送は大変だなあと思います。
一旦移行してしまえば、何のことはないんでしょうが・・・。

> フランスの大統領選がちかづくと、・・・

いよいよ次の日曜ですね。
とはいえ、一回目の投票で
即決はないのでしょうが。
誰がどうなるかはさておき、
「日曜日が待ち遠しい」!?

Posted by: Site Cafe Rias | Wednesday, 18 April 2007 20:59

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