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DAWN.part2.

Mini5g_1 わたしとコンピュータの邂逅 
その2

【承前】原稿を提出する機会の多かったわたしは、「字がきたない」という劣等感を克服してくれる、この「初号機」を「なんとかならないものか」と痛感しながらも使い続けたものです。ちょうどこの時期に16bit-CPUの供給が始まり家庭用WPも長足の進歩を遂げていましたが、すぐに新しいマシンに飛びつくことはせずに、新製品が発表される度にショップを訪れては、そのマシンの実力を試すのが一種の趣味になりました。当時はたしか四半期毎に大手メーカーが大々的なキャンペーンをともなって、新機種の覇を競っている時代で活気もあり、機能も「文節変換」から「連文節変換」に進化し、またようやく第二水準漢字搭載も標準的になってきました。結局、わたしの「初号機」はこの第二水準漢字が使えない点がクリティカルとなり慎重に後継機の選定を進めていたなか、ついに「おお、これは!」と思わせるほどすばらしいパーソナル・ワードプロセッサにめぐり逢いました。
それがNEC製「文豪mini5G」でした。

昔、WPの文書品詞解析能力の実力を試してみる構文として、よく使われていたものに:「貴社の記者が汽車で帰社する」という有名な定文があり、ショップを訪れた際は手当り次第に、この「バカのひとつおぼえ」で新機種を試していたような記憶があります。(いまだに、この定型文は「指」が記憶」していて「秒殺」で入力できるほどです)「文豪mini5G」はこの検査にパス、変換方式は文節ごとにに変換キーを押さなくてもよい「自動変換」方式を謳ってはいましたが、それは実用にはほど遠いものの、文節変換にすると変換はなかなか正確で、(よく思い出しては笑うのですが=バグっていたらしく「ふらんす」と入力すると必ず「腐乱す」と変換するミョーなクセがあり、辞書に登録しようが学習させようがダメ、「フランス」という頻出語の度に「腐乱す」が
ゾンビのごとく出現するのにはウンザリしました。ある日、熟語「腐乱」を単語ではなく範囲指定で「す」まで延ばして「文節」として再変換すると以後は「フランス」と学習変換するのに気がつき、スイッチ投入後は最初に「フランス」の文節長を学習させるのがルーチンであった、という非常に「おちゃめ」な一面もありましたが)扱いに習熟し登録辞書機能・学習機能を充分に涵養してNHKのTVニュース聴取速記に挑戦すると、なんと10分間に3600文字もの漢字混じり文入力が出来る、まことに実用的な「弐号機」でした。

Zailog-Z80の16bit-CPUで「データレコーダ」に慣らされた身には驚異的に素速く処理の完了するマイクロ・フロッピーディスク(その当時は、昔のドーナツ盤くらいの大きさの紙製のケースに包まれたミニ・フロッピーディスクというものが主流でした)と8000字文メモリを装備し、別売ROM装着により英文のスペルチェックまで可能なバイリンガルWPでした。また「文豪mini5G」の摩訶不思議な、メーカからは公表されていない機能に「ウラ技」起動方法でスイッチONにすると「WPではなく」CP/M-86というDegital Research社が開発したCONTROL PROGRAM for MICRO-COMPUTERというDOSをROMで装備した「完全なるマイクロ・コンピュータ」として起動する特長がありました。ノートパソコンなど存在しない時代にラップトップサイズでFDDまで備ていたのはマニア達にとってはよほど魅力的なのか、この「コンピュータ」の能力を極限まで駆使して、さまざまなプログラムを、その道の雑誌に発表しては賑わしていましたが「コンピュータ、ソフトが無ければただの箱」とは、よく言ったもので「門外漢」のわたしは 専らそのWPとしての性能を大いに享受したものです。
「文豪mini5」眷属の命脈は長く、現在でも「郵便番号7桁にも対応できます」などの惹句でオークションで取引されています。【つづく】

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Comments

フロッピーディスクを使用したときに、ガゼットの先進性と利便性に瞠目した憶えがありますが、メディアの価格にも瞠目させられました。
ミニ・フロッピーには記録できる容量というか時期密度の違いで2D・2DDと2HD、マイクロフロッピーには2DDと2HDの種類があり2DDが1枚1500円くらい、2HDとなると、たしかメーカ品で2000円くらいしましたよね。
「オタクショップ」にゆくとバルク品のケース無し「ノーブラ品」が売られていましたが、それでも1枚数百円でした。
もっとも、今とは違って、そのどれもが「日本製」でしたが・・・

Posted by: PINK MOZART. | Tuesday, 26 June 2007 23:54

>「字がきたない」という劣等感を克服してくれる・・・

まったくもって、小生も右に同じです。
もしワープロやパソコンが開発されてなかったら、
とてもこういう仕事をするに至ってないと思います。
なぜなら、自他ともに認める悪筆で・・・。

> マイクロ・フロッピーディスク(その当時は、昔のドーナツ盤くらいの大きさの紙製のケースに包まれたミニ・フロッピーディスク・・・

ああ、またもアンティークなツールが!

Posted by: Site Cafe Rias | Tuesday, 26 June 2007 23:20

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