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Tower_of_london

エリザベス女王陛下のクリスマスメッセージ2007
THE ROYAL CHANNEL     英国王室公式YouTube

大英帝國ファン《part1》
【注=英国大使館発行文書の「イギリス」は不適切表現
→「英国」の表記を推奨←にしたがい本記事では国名を『英国』に統一しています】

今は昔、当時は現在とは違ってフランスに留学するに際して国内であらかじめVISAを取得する必要はなく現地で在学証明書さえ提出すれば簡単に滞在許可がもらえた時代でした。
10月4日に初入国し凱旋門から北北東に3㎞ほどの「セーヌ上流県」に部屋を借りてとっくに棲みついてはいたのですが、音楽学校にはまだ入学してはいませんから「観光目的」で滞在が許される期限3ヶ月でフランスを出国しなければなりませんでした。
理論上は地続きのベルギー、スイス、イタリア、ドイツなどの国境でパスポートを提示して徒歩で出国し、5分後に再びフランスへ再越境すれば法的には3ヶ月期限のリセットが成立するのでしょうが、陸路での出国や入国では形式上重要となる証明スタンプは押してもらえません。そうなるとパスポートに出国の証明がないことになり不法滞在者と見なされ、いざ滞在許可申請の段階で非常にヤヤっこしくなりますから、ここは一旦、空路でヨーロッパをはなれ大英帝国に渡ることにしました。

基本的に農業大国フランス人の朝は早いのですが、元旦の早朝、死んだように静かな街を離れロワジー空港の英国航空のカウンターでロンドンまでの往復切符を買い、ガラガラにすいている、かなりくたびれた年代物BAC111-TRIDENTに乗り込みました。
同機はリア・エンジンの3発ジェット機ですが真ん中の第2エンジンの上に付いている離昇時点火プースタ・ターボジェットエンジンの放つ「すンざましい咆哮」がピタリとやむと、すでにドーヴァー海峡上空。
機はレヴェルを保つ間もなく直ちに降下に入り離陸から30分ほどでロンドン・ヒースロー空港に着陸しました。

いよいよ日本と並び恐れられるほど厳重な入国管理です。フランスのVISAも取得せずに3ヶ月も滞在していて、かつ滞在延長目的の一時出国であることが係官には明白ですから10分間程ほど徹底的な審査を受けました。言葉遣いこそ丁寧ではありますが女性入国審査官の調査は峻烈なものでした。
『フランスでなにをしていましたか?』「観光」『どこに滞在していましたか?』「友人の家に」『英国にはあなたの友人がいますか?』「いいえ」『英国ではどこに滞在しますか?』「ロンドンのホテル」『どこのホテルですか?』「まだ決めていない」『まだ決めていない?』「ここの案内所で予約します」『滞在は何日間?』「一週間」『その資金をお持ちなのかを知りたいので所持金をすべて見せてください』
とうとう現金とトラヴェラーズ・チェックすべての提示を求められ、最後にブラックリストに照合して記載がないことを確認したのち、渋々と1ヶ月間の観光滞在が許可されました。

後年、同目的・同手段を使った同邦の方が何人も入国を拒否されて次便で突っ返されたのを知り驚きましたが、どうやら、わたくしの「人品まことに卑しからぬ」ことと英国航空の予約済み復航航空券所持が効を奏したようです。つづく

Visa1005

これが最初の入国許可査証。
『雇われたり雇うこと/いかなる就業もしないことを条件に英連邦に入国日から一ヶ月以内に出国されたし』以後2回渡英の度に厳しい入国審査を受けました。





Visa2006_2

4回目の入国審査でようやく獲得した『英連邦出国まで6ヶ月間・被雇用は禁止』の査証。5回目入国査証は単に『英連邦に6ヶ月間の滞在を認める』 それ以降はパスポートを一瞥されるのみで入国できました。

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